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琉球ヘナ・コダワリの刈取りから乾燥編

美らヘナ®/沖縄産ヘナ

2020.09.15

先日の台風9号と10号により、ヘナの葉は飛ばされて半分程度に減ってしまいました。
自然災害ですから致し方ないことですが勿体ないと悔やまれます。
沖縄の冬期は葉の付き方が夏期の半分以下で、丁度、台風で飛ばされてた後のヘナの状態であると強く感じました。

 

さて、今回ご紹介しますのは「刈り取り」から「乾燥」までのコダワリ。

重要な部分ですが、私がヘナ農家として学んでいること、学んだこと、気付いた事などをお伝えしたいと思います。

 

腱鞘炎対策のため電動剪定ばさみを導入しています。

 

先ずは刈り取りですが、大きく2種類の方法があります。
①インド方式(日本バージョン)
半年毎にチェーンソーを使って根こそぎカットする方法(早くて簡単)
②仲里方式、師匠の仲里さんより伝授された枝の直径5mm以上の成長した葉のみを剪定ばさみでカットする方法。
この場合、細い枝は、そのまま残すために2~3ヶ月毎のカットが可能(時間と手間が掛かります。)
①と②の違いは年間収穫量が①に対して②は2倍以上2.5倍ほどの収量が見込めること
②の仲里方式はヘナの理想的な刈り取り方法であると考えています。

 

 

うるま市宮城島にあります。弊社の美らヘナ®ファクトリー宮城島の乾燥室に収容します。

 

 

ここで48時間の除湿式乾燥を行います。
刈り取ったヘナを緑を保ちつつ乾燥させることが大きな課題でしたがいくつかの方法が分かってきました。
①48時間以内に乾燥室内湿度を25%以下に急速乾燥させる。
②雨天や雨が降った翌日は刈り取りを避ける。
③晴天時、刈り取ったヘナを、その場に放置しない。一旦、刈り取ったヘナ葉は数時間でさえも紫外線を浴びると枯れ葉色に変色する。
④刈り取ったヘナ葉を移動させる際に葉を風にさらさない。
軽トラックで30分の80km高速走行で風が当たったヘナ葉は枯れた色に変色しています。

 

ここで解説しておきますが枯れ葉のような色に変化する=ヘナ葉が枯れた。ではありません。
ヘナの色が多少変化してもヘナペーストの使用感、仕上がりには一切影響しません。

 

ヘナの葉に含まれている水分が48時間以上、ある一定の水分を含んでいる場合にヘナ葉が変色する。ということが分かってきました。
そのためには刈り取ったヘナを乾燥機に詰め過ぎないことも重要です。

 

ヘナ葉の緑を損なわずパウダー化するには相当の努力を必要とします。

 

とはいえ、乾燥機使用の日程、納期、その他、人員の確保、様々な要因がありますので、理想を目標に頑張り続けるしかないとの結論に達しました。

 

葉の色を緑の状態に保ちたい。という私のコダワリの理由は「美らヘナ」は美しくなければ美らヘナではないと考えるからです。仕上がりの感触や色合い、香り、全てにおいての「美ら」なのです。

 

 

全ての条件が整ったときにのみ右側のパウダー色に仕上がります。
私は見た目だけではなく、香り、風味が若干ではありますが違っているように感じます。

 

 

48時間後に乾燥室ない湿度が25%以下であれば

 

 

刈り取りから移動、乾燥室に収め48時間以内に25%以下、これらのことを完璧にこなして漸く、この鮮やかな緑色が保たれるのです。

 

 

そして理想の「美らヘナ®」が完成します。
私は今、新型コロナウィルス肺炎拡散防止の観点から今年に入ってからはほとんどを沖縄で暮らしています。今や私の職業は「兼業ヘナ農家」です。
しかし、この貴重な時期を最大限に過ごしています。

「美らヘナ」造りをゼロから学んでいます。カットやシャンプーをトレーニングしている感覚と全く同じです。完璧や満足はありません。

日々、高品質の「美らヘナ®」を造るために没頭している毎日です。

 

これから不純物除去作業が始まります。

 

今日もご覧頂きましてありがとうございます。