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保存版「ヘナWigチャートの作り方」

ヘナ塾・カウンセリング

2021.05.19

今回は白髪率60%ウイッグをヘナとインディゴで染め、お客様のカウンセリング&インフォームドコンセントに役立つヘナWigチャートの作成をレクチャーしたいと思います。
白髪率60%ウイッグです。海外産で輸入の際に塩酸処理を施してありますので毛髪の表面、キューティクルが剥離しています。
人毛100%と表示されていますが真偽の程は分かりません。

 

①日本人女性の平均的な毛髪(白髪)と比較した場合、染まりは二分の一以下
端的に表現すると「極端に染まり難い」ということ
故に実際にお客様へ「ヘナとインディゴ」を伝えるツールにするためには人毛への施術と同じでは全体的に染まりが薄く、不満足な結果となります。

 

②ウイッグに個体差がありますので、その都度、ドライして、染まり具合を確認しながら回数を重ねる必要がある。

 

③乱暴なコームスルーは抜け毛を増やしてしまうので要注意

 

④ヘナの1~2回目はギシギシになるため、コンディショナーを使用する。

 

⑤一旦、頭皮についてしまうとリムーバーでも落とすことは不可能
(生え際の養生は完璧に行う)

 

⑥最後には、シャンプーを行い、コンディショナー仕上げを行う。
今回、作成するwigチャートは、①左サイド:HQヘナ×1回 ②左バックサイド:HQヘナ×3回
③右バックサイド:HQヘナ×5回 ④右サイド:HQヘナ後、紫紺(ハーブカラー二度染め)です。
それぞれの回数を重ねた場合の色の変化をお客様に伝えるためのWigチャートですので
①はHQ×1回(ヘナ24時間放置)②はHQヘナ×3回(ヘナ24時間放置4回)
③HQヘナ×10回(それぞれ24時間放置)④HQヘナ24時間放置2回→紫紺3時間自然放置を行っています。繰り返しますが、日本人女性の平均的な毛髪にヘナを行った場合の色の変化を熟知していないとこのヘナWigチャートの作成はできません。
Wigの個体差があるため、その都度、染まりの状態(色、色の濃さ、ツヤ)を確認して次のステップへ進める必要があります。

 

HQヘナ500g+ココナッツオイル50g+温湯1,250g
全量で1800gで10回のヘナを行います。
毎回、余ったヘナはラップで空気を遮断し、冷蔵庫で保管して下さい。
(今回はウイッグへの施術のため熟成していません。)

 

全体に塗布する場合は、このように逆さにして放置します。
長時間放置は必ずローソニアアルバを多量に含んだ成分が下方へ流れてきます。
ウイッグの場合は塗布後、乾燥しないように注意し、24時間自然放置します。

 

③右バックサイドの5回目終了・・・まだまだ、不十分です。

 

HQヘナ7回目です。細かくブロッキングを行い、下段の裏面へヘナを塗布し

 

そこへラップを貼り付けます。ラップの長さは毛髪の長さの2倍以上
(この場合は60cm程度)

 

ラップの上からヘナを塗り重ねていきます。

 

この時に根元にべったり塗布しないように数mm空けて塗布します。

 

予めスライス幅薄めでブロッキングを行うことで、塗布がスムーズに行えます。

 

長めに用意したラップで折り返し、全体を包み込みます。
毛先に部分にはローソニア・アルバを沢山含んだ水分が溜まりますので下に流れないようにラップで上手く包み込みます。
この場合、毛先のみが極端に濃く染まることになりますので10回中、毛先の染まり具合をよく観察し、ラップで包み込まずに下に受け皿を用意してローソンが毛先に溜まらないようにして下さい。

 

HQヘナ×10回目終了です。このウイッグとしては及第ですが、色、ツヤ、感触はどれをとっても日本人女性には叶いません。
施術する側にとってもヘナの成熟度は大きな差がありますが長年ヘナに携わっていますとこれだけ行っても所詮、ウィッグはウイッグでしかないのです。
しかし、色の変化、ツヤ、感触の変化はお客様にとって、大きな説得力になることは間違いないでしょう。

 

ハーブカラー二度染めのベースHQヘナ×2(24h放置)です。

 

2ndには紫紺(HQヘナ1:4インディゴ)を塗布して、そのまま3時間放置しました。途中乾燥しないように水分補給する必要があります。

 

3時間後の状態です。二度染めの色の濃さを決めるのはベースのヘナの濃さです。ヘナをしっかり染めることが濃く染めることに繋がります。

 

Before                 After①~②
After②~③               After③~④

 

最短でも11日間は必要です。毎回、丁寧な施術が求められます。
どうぞ参考になさって下さい。

 

なお、今回の養生に使ったテープは強力な粘着テープで施術後にテープの粘着が残ってしまいベタベタになってしまいましたのでその後、ベタベタを取り除くために消毒用のアルコールで拭き取りました。
スプレータイプのテープ剥がし剤でも有効です。

 

今日も最後までご覧頂きましてありがとうございます。