ヘナは熱と光と空気に弱い
美らヘナ®/沖縄産ヘナ
2025.06.29
【ヘナは熱と光と空気に弱い】
こんばんは!昨日の最終便で東京へ移動し、今、川崎で書いています。昼間は30℃の東京ですが湿度が低く、沖縄の80%湿度の30℃ギンギラ太陽光線とは全く違ってとても過ごしやすい、気持ちいいと感じました。
昨日は契約農家さんのヘナ刈り取りでした。
今の時期、朝は5時スタートです。今回の農家さんはヘナとインディゴ(ナンバンコマツナギとタイワンコマツナギ)を栽培されています。先々週はインディゴの刈り取りを終え、昨日と7月中にすべての刈り取りを終える予定です。
とにかく7月はヘナの刈り取りラッシュなのです。
刈り取りは5名、乾燥室に納める担当は2名の7名体制
このところの沖縄は熱中症アラートが毎日発表されています。
今月16~22日の一週間に98人が搬送され、40代~70代の3名の方が亡くなられています。
気温は32~34℃ですが湿度が80%超えです。この時期は10時~午後3時までは畑に出るなと言われています。
畑仕事は慣れているとはいえ、農業従事者の方は熱中症との戦いです。弊社のスタッフさんもこの時期は本当に大変だと思います。毎日ご苦労様です。
昨日は私も今期初の空調服を着て作業を行いました。
インド、ラジャスタン州ソジャットのヘナ畑の刈り取りより過酷だと思うのは湿度が高いからだと思います。
皆さんにお使い頂いている国産ヘナは弊社のみならず、ヘナ農家さんの過酷ともいえる目に見えないご苦労の賜です。
熱中症に厳重警戒し何とか今期の刈り取りを終えると、次は涼しい秋の収穫になります。
刈り取り日はいつも熱中症と怪我の心配が絶えません。
【ヘナは熱と光と空気(酸素)に弱い】
ヘナ葉は木から離れてしまうとどんどんその組織が壊れてしまいます。そのことは、どの植物も同じことが言えると思いますが、刈り取ると幹から何も貰うことができません。
ヘナ葉は熱、光、空気(酸素)によりどんどん劣化が進みます。
生ものですから可能な限り早めに乾燥室へ納める必要があります。
葉っぱが緑色なのはクロロフィル(葉緑素)であり、それを守っているのがポリフェノールです。
ポリフェノール(polyphenol)は複数のフェノール性ヒドロキシ基(ベンゼン環、ナフタレン環などの芳香環に結合したヒドロキシ基)を分子内に持つ植物成分の総
ほとんどの植物に含有され、5,000種以上ある。光合成によってできる植物の色素や苦味の成分であり、植物細胞の生成、活性化などを助ける働きを持つ。(Wikipedia)
先日、ヘナのローソン染料量を測定する研究所の理学博士から詳細を解説して頂き、ノートに書き留めた内容です。
ヘナの色素であるローソニアアルバ(ローソン)は壊れやすい特性があり熱・光・空気(酸素)によりすぐに壊れてしまいます。それを守っているのがポリフェノールとクロロフィルです。
先ず第一の防御はポリフェノール、第二の防御がクロロフィルです。しかしながらこの二つの成分もそう強くはありません。
この茶色に変化したヘナ葉は染料が壊れて薄くなってしまうため取り除きます。
枯れているのではありません。太陽光と酸素、熱による分解です。
ポリフェノールも葉緑素も壊されてローソン色素が見えている状態です。
5時刈り取り開始で順次、軽トラで乾燥室へ運ばれるのですが乾燥室の棚に収める際に雑草やツルが絡んでいるヘナ枝の処理に時間を要すため、台車に移して25℃の環境に一時避難させています。
今回は軽トラ6回分、約ヘナ木200本の刈り取りでした。
すべての作業を終えたのは15:30を少し回った頃でした。
インドから輸入するだけのヘナを販売し伝えるだけでは感じ得なかったこと、ヘナ生産者となってから私のヘナ愛が汗をかく量に比例してどんどん増していくのが分かります。
今日もご覧頂きありがとうございます。